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アントレプレナーシップ教育とは?小学生から育てる“自分で考え、行動する力”

アントレプレナーシップ教育とは?小学生から育てる“自分で考え、行動する力”

アントレプレナーシップ教育とは?小学生から育てる“自分で考え、行動する力”

「これからの時代は、答えのない問題に向き合える子に育ってほしい」
「自分で考え、行動できる力を小学生のうちから伸ばしたい」
そんな思いから注目されているのがアントレプレナーシップ教育です。

アントレプレナーシップと聞くと「起業家になるための教育?」とイメージされがちですが、実はそれだけではありません。
この記事では、アントレプレナーシップ教育とは何か、小学生にとってどんな意味があるのか、海外での事例や家庭でできる実践、そしてビジネスキャンプやスマイルゲームとのつながりについて解説します。

アントレプレナーシップ教育とは?

アントレプレナーシップ教育とは、狭い意味での「起業家育成」にとどまらず、

  • 自分で課題を見つける力
  • アイデアを形にする創造力
  • チームで協働しながら挑戦する力
  • 失敗から学び、やり抜く力

といった“起業家的なマインドセット(起業家精神)”を育てる教育です。
ビジネスの世界だけでなく、研究者・アーティスト・公務員・会社員など、どんな進路を選んでも役立つ「生きる力」の土台になります。

なぜ小学生のうちからアントレプレナーシップ教育が重要なのか

① 変化の激しい時代に必要な「自分で考える力」

AIやグローバル化など、社会の変化がますます早くなる中で、「言われたことを正確にこなす力」だけでは通用しにくくなっています。
自分で情報を集め、考え、決断し、行動できる力こそが、これからの時代に求められます。

② テストでは測れない非認知能力を伸ばせる

アントレプレナーシップ教育は、

  • 自己肯定感
  • 好奇心・探究心
  • 粘り強さ
  • 協調性・リーダーシップ

といった非認知能力を総合的に育てるのに適しています。
小学生のうちにこうした土台が育つと、中学・高校以降の学びや進路選択にも大きなプラスになります。

③ 早い段階ほど「考え方のクセ」がつきやすい

「失敗=悪いこと」「人と違うことはしない方がいい」という考え方が強くなる前に、
挑戦すること・試してみることの楽しさを体験しておくことで、将来の選択肢が広がります。

海外で進むアントレプレナーシップ教育の事例

① 北欧(フィンランドなど):探究型学習×起業体験

フィンランドなどの北欧諸国では、小学校の総合学習の中で「地域の課題を見つけ、解決するプロジェクト」に取り組む授業が行われています。
子どもたちは、

  • 身の回りの困りごとを見つける
  • チームで解決策を話し合う
  • 試作品をつくり、地域の人に発表・フィードバックをもらう

といったプロセスを通じて、自然とアントレプレナーシップを身につけていきます。

② 欧州・米国の「起業体験プログラム」

ヨーロッパやアメリカでは、NPOや学校が連携し、
小中高生を対象にした模擬企業プログラムジュニア向けビジネスコンテストが多数実施されています。

  • 学校の中で模擬会社を立ち上げ、商品を企画・販売する
  • 地域のビジネスコンテストで、アイデアをピッチ(発表)する
  • メンターとして社会人・大学生が伴走する

こうしたプログラムを通して、「失敗しても学びがあればOK」という文化が育まれています。

③ シリコンバレー周辺の「デザイン思考」教育

米国西海岸では、小学生の段階からデザイン思考(Design Thinking)をベースにした授業が行われている学校もあります。
ユーザーの立場に立って課題を見つけ、試作と改善を繰り返すプロセスは、アントレプレナーシップ教育そのものと言えます。

日本の小学生でもできるアントレプレナーシップ教育の始め方

① 「なぜ?」を大切にする対話

日常の中で、

  • 「なぜそう思ったの?」
  • 「もし自分だったらどうする?」
  • 「他にどんな方法があるかな?」

といった質問を投げかけることで、子どもの思考プロセスを引き出すことができます。
正解をすぐに教えるのではなく、考える過程を一緒に楽しむ姿勢が大切です。

② 小さな「やってみたい」を応援する

「学校でこんなものを作って売ってみたい」「友だちとイベントをしてみたい」など、子どものやってみたい気持ちが芽生えたときは、
実現方法を一緒に考えてみましょう。
たとえ小さな試みでも、自分で決めて行動した経験は大きな自信になります。

③ 家庭でできるミニ起業体験

例えば、

  • 家族向けの「お菓子屋さん」「カフェごっこ」を本気でやってみる
  • フリーマーケットで、自分のいらなくなったものを売ってみる
  • 地域のイベントで、手作り商品を出店してみる

といったミニ起業体験も立派なアントレプレナーシップ教育です。
このとき、ただ売れた・売れなかったで終わらせず、「なぜ?」を一緒に振り返ることが重要です。

体験型プログラムで本格的に学ぶ:ビジネスキャンプ

ティーンエイジャービジネス協会のビジネスキャンプは、小学生〜中学生が本格的にアントレプレナーシップを体験できるプログラムです。

  • チームで商品やサービスを企画する
  • 原価・売価を考え、実際に販売する
  • 最終日に売上や利益、学びを振り返る

このプロセスの中で、子どもたちは

  • 自分の意見を伝える力
  • 仲間と協力・調整する力
  • 結果を受け止め、次の一手を考える力

といったアントレプレナーシップを全身で体感します。




ゲームから始めるアントレプレナーシップ教育:スマイルゲーム

いきなり本格的なキャンプはハードルが高い…という場合には、スマイルゲームからのスタートがおすすめです。
スマイルゲームは、起業体験ボードゲームの要素を取り入れた、「遊びながら学べるアントレプレナーシップ教育」プログラムです。

  • 仕事やサービスを通じて、社会やお金の流れを体験
  • 「笑顔(スマイル)」が通貨として換算されるルールで、思いやりや協力も評価
  • ゲーム後に「なぜこの選択をしたのか?」を振り返ることで、考える力が育つ




まとめ:アントレプレナーシップ教育は“将来の選択肢”を広げる教育

アントレプレナーシップ教育は、起業家を育てるためだけのものではありません。
どんな職業・どんな生き方を選んでも必要になる、

  • 自分で考える力
  • 行動する力
  • 人と協力して価値を生み出す力

を育てる教育です。

日常の対話や小さなチャレンジ、ゲームやビジネスキャンプといった体験を重ねることで、子どもたちは「自分の人生を自分でデザインする力」を少しずつ身につけていきます。
ご家庭でもできるところから、アントレプレナーシップ教育を取り入れてみてください。








監修: 一般社団法人ティーンエイジャービジネス協会
代表理事: 山田翔吾
出典: 欧州各国の起業家教育事例/北欧の探究学習プログラム/米国のデザイン思考教育・ジュニア向け起業プログラムなど、公表されている教育レポート・研究を参考に再構成。