自己肯定感を高める親の声かけ例|場面別フレーズ集

子どもの自己肯定感は、親の日常的な声かけによって大きく育てることができます。「すごいね」「えらいね」といった褒め言葉だけでなく、失敗したときや挑戦する前など、場面に応じた言葉の選び方が鍵です。
「うちの子、最近自信がなさそうで…」「叱り方が分からなくて、つい強く言いすぎてしまう」——そんな悩みを抱える保護者の方は少なくありません。子どもの自己肯定感について調べると、「褒めるといい」という情報はたくさん出てきます。でも、実際にどんな言葉をどのタイミングで使えばいいのか、具体的なフレーズまで解説しているものは意外と少ないものです。
この記事では、朝の支度・失敗したとき・チャレンジする前後など、親子の日常でよく起こる5つの場面に分けて、自己肯定感を育てる声かけの具体例をご紹介します。「どう声をかけたらいいか分からない」という方も、今日から使えるフレーズを持ち帰っていただける内容になっています。ぜひ最後までお読みください。
そもそも「自己肯定感」とは何か——親が知っておきたい基本
自己肯定感とは、「自分はここにいていい」「自分には価値がある」という感覚のことです。テストで100点を取ったからとか、スポーツが得意だからといった「条件つきの自信」とは違い、結果に関係なく自分自身を受け入れられる心の土台のようなものです。
内閣府が行った国際比較調査(2019年)では、日本の若者は他の先進国に比べて「自分自身に満足している」と答える割合が際立って低いことが明らかになっています。この背景には、日本の文化的な謙遜の習慣もありますが、家庭や学校での言葉がけのあり方も大きく関係していると言われています。
自己肯定感が高い子どもは、失敗してもすぐに立ち直り、新しいことに挑戦しやすくなります。また、友人関係でも「自分を大切にしながら相手も大切にする」関係を築きやすくなります。逆に、自己肯定感が低いと、「どうせ自分なんか」という気持ちから挑戦を避けたり、周りの評価に過度に依存したりする傾向が出てきます。
親の声かけが重要なのは、子どもにとって親の言葉が「自分はどんな存在か」を判断する最初の鏡になるからです。毎日何気なく使っている言葉が、子どもの心の中に積み重なって自己イメージをつくっていきます。だからこそ、意識的に言葉を選ぶことが、子どもの人生の基盤づくりにつながるのです。
【場面別】自己肯定感を育てる声かけフレーズ集

ここからは、実際の生活シーンに合わせた声かけのフレーズをご紹介します。「NGな言い方」と「OKな言い方」を比較しながら確認することで、すぐに実践しやすくなります。大切なのは、結果ではなくプロセスや気持ちに注目すること、そして子どもの存在そのものを認めることです。
場面① 朝の準備・日常の行動
「早くしなさい」「なんでできないの」——朝の忙しい時間帯には、ついこうした言葉が出てしまいがちです。しかし、こうした言葉が繰り返されると、子どもは「自分はできない子」という自己イメージを持ちやすくなります。
| NGな声かけ | OKな声かけ(言い換え例) |
|---|---|
| 「早くしなさい!」 | 「あと5分で出発だよ。何が残ってる?」 |
| 「またできてないの?」 | 「昨日より早くできたね、すごい!」 |
| 「なんでそんなに遅いの」 | 「自分で気づいて動けてたね」 |
ポイントは、「行動を責める」のではなく「次の行動を一緒に考える」姿勢で声をかけることです。また、昨日の自分より少しでも成長していたら、それを具体的に言葉にして伝えてあげましょう。
場面② 失敗・ミスをしたとき
子どもが失敗したとき、どう声をかけるかは自己肯定感に直結します。叱ること自体が悪いわけではありませんが、「あなたはダメだ」という人格への否定と、「この行動はよくなかった」という行動への指摘は、子どもの受け取り方がまったく違います。
| NGな声かけ | OKな声かけ(言い換え例) |
|---|---|
| 「だからダメなんだよ」 | 「次はどうしたらうまくいくと思う?」 |
| 「何回言ったら分かるの」 | 「失敗しちゃったね。どう感じた?」 |
| 「あなたはいつもこう」 | 「今回はうまくいかなかったけど、挑戦したことは大事だよ」 |
「失敗=成長のチャンス」というメッセージを伝え続けることで、子どもは失敗を恐れずにチャレンジできる心の柔軟性を育てていきます。感情的になってしまったときは、後から「さっきは言い方がきつかったね、ごめんね」と伝えるだけでも、子どもへの影響は大きく変わります。
場面③ 新しいことに挑戦する前後
習い事の発表会前、学校のスピーチ、初めての合宿など——子どもが新しい挑戦をするとき、親の言葉はとても大きな影響を持ちます。「失敗しないようにしなさい」という声かけは、プレッシャーをかけるだけでなく、失敗を恐れる心を育ててしまいます。
| NGな声かけ | OKな声かけ(言い換え例) |
|---|---|
| 「絶対うまくやりなさい」 | 「楽しんできてね。結果より挑戦が大事だよ」 |
| 「失敗したらどうするの」 | 「やってみようとしている、それだけでかっこいいよ」 |
| (挑戦後)「なんでできなかったの」 | 「どうだった?やってみてどんな気持ちだった?」 |
挑戦した後は、結果よりも「どんな経験をしたか」「どう感じたか」を聞くことで、子どもは「挑戦すること自体に価値がある」と学んでいきます。この積み重ねが、将来の主体的な行動力につながります。
「褒める」だけでは不十分——自己肯定感を本当に育てる声かけの3つの原則

「たくさん褒めれば自己肯定感が育つ」と思っている保護者の方も多いですが、褒め方によっては逆効果になることがあります。たとえば「すごい!天才じゃん!」のような大げさな褒め言葉は、子どもが「次も期待に応えなければ」というプレッシャーを感じたり、褒められないと自分には価値がないと思ったりする原因になることがあります。
自己肯定感を本当に高める声かけには、次の3つの原則があります。
原則1:結果ではなく、プロセスや努力を認める
「100点取ったね、えらい!」ではなく、「毎日コツコツ勉強してたの、ちゃんと見てたよ」という声かけが、子どもに「努力することに意味がある」という信念を育てます。スタンフォード大学のキャロル・ドゥエック教授の研究でも、能力を褒めるよりプロセスを褒めるほうが、子どもの挑戦意欲を高めることが示されています。
原則2:存在そのものを認める言葉をかける
「〇〇ができたから好き」ではなく、「あなたがいてくれるだけで嬉しい」「生まれてきてくれてありがとう」という言葉は、子どもに「条件なしで自分は愛されている」という安心感を与えます。これは自己肯定感の根っこになる部分です。忙しい毎日の中でも、就寝前のほんの一言でも大きな違いをもたらします。
原則3:子どもの気持ちを言語化して共感する
「悔しかったんだね」「嬉しかったんだね」と子どもの感情を言葉にして返してあげることを「感情の言語化」と言います。自分の気持ちを受け止めてもらえると感じた子どもは、感情をコントロールしやすくなり、「自分の感情は正当なものだ」という安心感を持つようになります。これも自己肯定感を支える重要な土台です。
年齢・発達段階別の声かけのポイント
自己肯定感を育てる声かけは、子どもの年齢によって少し工夫が必要です。幼児期・小学校低学年・高学年以降では、理解できる言葉や、響く言葉が異なります。
幼児〜小学校低学年(3〜8歳ごろ):この時期は、感情と行動がまだ分離しにくく、シンプルで温かい言葉が最も効果的です。「できたね!」「やったね!」「ありがとう、助かった!」という短い言葉を、表情や抱擁とセットで伝えることが重要です。抽象的な言葉よりも、「〇〇してくれたとき、ママ嬉しかったよ」という具体的なエピソードつきの言葉が子どもの心に残りやすいです。
小学校中学年〜高学年(9〜12歳ごろ):この時期は自意識が芽生え、友人との比較をするようになります。「〇〇ちゃんはできるのに」という比較はNGです。代わりに「自分なりのペースで成長してるよ」「あなたには〇〇という強みがある」という、その子固有の強みを見つけて伝えることが大切です。また、自分の意見を持ち始める時期なので、「あなたはどう思う?」と問いかけ、意見を尊重する姿勢を示すことが自己肯定感につながります。
中学生以降(13歳〜):思春期に入ると、親の言葉を素直に受け取らなくなるケースも多いです。しかし、だからこそ「あなたのことを信頼している」という一言は深く刺さります。指示や評価よりも、「何かあったら話してね」という存在の保証、そして「親自身がどう感じたか」というIメッセージ(「私は〜だと思う」という形)での伝え方が有効です。
保護者が知っておくべき注意点と誤解
自己肯定感を育てようとするあまり、やってしまいがちな誤りがあります。ここでは代表的な3つの注意点を整理します。
注意点1:「褒めすぎ・甘やかし」と「自己肯定感を育てること」は別物
何でも「すごい!」と褒め、失敗をすべてフォローすることは、自己肯定感の育成とは異なります。本物の自己肯定感は、小さな失敗と挑戦の繰り返しの中で育まれます。親が困難をすべて取り除いてしまうと、子どもは「自分の力で乗り越えた」という達成感を積むことができず、かえって自信を持ちにくくなります。
注意点2:「結果を褒める」に偏りすぎると、失敗を恐れる子になる
「テストで高得点だから褒める」「大会で優勝したから褒める」という条件つきの承認が続くと、子どもは「結果を出さなければ認めてもらえない」と感じるようになります。結果が出なかったときも、プロセスや姿勢をしっかり認める声かけを意識してください。
注意点3:言葉だけでなく、親自身の態度・表情が伝わっている
口では「大丈夫だよ」と言いながら、表情や声のトーンが焦りや不安を示していると、子どもはその矛盾を敏感に感じ取ります。子どもに自己肯定感を育てようとするとき、まず保護者自身が「失敗してもいい」「完璧でなくていい」と自分に許可を出す姿勢を持つことが、長期的に最も大きな影響を与えます。親が自分を大切にしている姿そのものが、子どもへの最大の教育になります。
よくある質問
- Q. 自己肯定感が低い子どもには、どんなサインがありますか?
- 「どうせ自分なんか」「どうせうまくいかない」という言葉が増えたり、新しいことへの挑戦を強く嫌がったり、友人関係で過度に気を使ったりするのがサインの一つです。また、親や先生の顔色を異常に気にする、褒められても素直に喜べないといった様子も見られることがあります。こうしたサインが続くようであれば、日常の声かけを見直すとともに、スクールカウンセラーや専門家に相談することも選択肢の一つです。
- Q. 一度傷ついた自己肯定感は、回復できますか?
- はい、回復することができます。自己肯定感は固定されたものではなく、環境や関わりによって変化します。特に、親が声かけの仕方を変えると、子どもの様子が数週間〜数か月で変わってきたという報告は多くあります。焦らず、「今日からできることを一つ変える」という小さなスタートが大切です。完璧な親である必要はなく、失敗したときに「ごめんね」と伝えられる親の姿自体が、子どもの安心感と回復力を育てます。
- Q. 父親(パパ)からの声かけも効果がありますか?
- もちろんあります。特に父親からの「あなたを信頼している」「誇りに思う」という言葉は、子どもの自己肯定感に強い影響を与えると言われています。毎日長時間関わることが難しくても、帰宅後の短い会話や週末の一緒の時間に意識して言葉をかけるだけで十分効果があります。量より質を意識して、子どもの話をしっかり聴く姿勢を持つことが最大のポイントです。
- Q. 子どもが「どうせ無理」と言い張るとき、どう返せばいいですか?
- 「そんなことないよ、できるよ!」と即座に否定するよりも、まず「そう思ってるんだね」と気持ちを受け止めてあげましょう。その上で、「前にも難しいと思ってたことを乗り越えたよね、覚えてる?」と過去の成功体験を一緒に思い出すのが効果的です。子どもが「無理」と言う背後には、失敗への恐怖や自信のなさがあることが多いため、挑戦のハードルを小さく分けて「まずこれだけやってみようか」と提案するのも有効な方法です。
- Q. 忙しくて毎日丁寧な声かけができません。短時間でできることはありますか?
- 1日の終わりに「今日、〇〇してくれてありがとう」「今日よかったこと一つ教えて」と聞くだけでも、積み重なると大きな効果があります。就寝前の2〜3分の会話を「安心できる時間」として習慣化することは、多くの育児の専門家がすすめています。また、スマートフォンを置いて子どもの目を見ながら話すという「存在の質」の高さが、言葉の内容以上に子どもの安心感に影響します。完璧を目指さず、できる範囲で続けることが最も大切です。
ビジネスキャンプ:ビジネス寄り“お仕事体験”の決定版
ティーンエイジャービジネス協会のビジネスキャンプは、子どもたちがチームで「企画 → 準備 → 販売 → 振り返り」まで行う、ビジネス寄りのお仕事体験プログラムです。
- 子どもたち自身が商品やサービスのアイデアを出す
- 原価・売価・利益を自分たちの数字として理解する
- お客さんの反応を見て、改善点を話し合う
これはまさに「子供 お仕事体験+起業体験+金融教育」が一体となったプログラムです。
ゲームから始めるお仕事体験:スマイルゲーム
「まずはもっと気軽に“仕事”や“お金”に触れさせたい」という場合、スマイルゲームから始めるのもおすすめです。
- 仕事をして収入を得る
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スマイルゲームは、テーマパーク型のお仕事体験とビジネスキャンプの間をつなぐ存在として、家庭や学校、地域の場でも活用しやすいプログラムです。






