小学生の起業体験とは?|起業体験プログラムで育つ“生きる力
小学生の起業体験とは?|起業体験プログラムで育つ“生きる力”
「小学生から起業体験なんて、ちょっと早すぎるのでは?」
そう感じる保護者の方も多いかもしれません。ですが、最近は小学生向けの起業体験プログラムやアントレプレナーシップ教育が注目されています。
ここでいう「起業体験」とは、会社を本当に作ることではなく、商品やサービスを考え、自分たちで工夫しながら“ビジネスごっこ”をする実践的な学びのこと。
この体験の中には、将来のための大切なエッセンスがたくさん詰まっています。
小学生の「起業体験」で身につく力とは?
小学生のうちに起業体験をすることで、次のような力が育ちます。
① 自分で考える思考力・問題解決力
「何を売る?」「誰に届ける?」「どうやって喜んでもらう?」
起業体験では、正解のない問いに向き合い、自分たちで答えを探します。
これは、将来どんな仕事に就いても必要になる思考力・問題解決力の土台になります。
② チームで協力する力(チームワーク)
起業体験プログラムや起業体験ワークショップでは、仲間とチームを組んで取り組みます。
役割分担、話し合い、意見のすり合わせ、時にはぶつかり合い……。
そうした経験の中で、チームワーク・コミュニケーション・リーダーシップが自然と育っていきます。
③ お金や社会の仕組みを理解する力
「材料費はいくら?」「いくらで売ったらいい?」「利益って何?」
小学生にもわかる形で、金融教育(金融教育 小学生)や経済の仕組みに触れられるのも起業体験の大きなメリットです。
テストでは測れない非認知能力とともに、お金のリテラシーも育てることができます。
④ 失敗から学ぶ力・チャレンジ精神
実際に起業体験をすると、思ったように売れないこともあります。
しかし、その「うまくいかなかった経験」こそが貴重な学びです。
「なぜ売れなかったのか?」「次はどう工夫できるか?」を考えるプロセスを通して、粘り強さ・チャレンジ精神・自己肯定感が育ちます。
どんな形がある?起業体験プログラムの種類
一口に小学生の起業体験といっても、さまざまな形があります。
① 合宿型の起業体験プログラム(キャンプ)
数日間のキャンプ形式で、商品づくりから販売までを一気に体験するスタイルです。
寝食を共にしながらチームで動くため、協働力・自立心・責任感が大きく育ちます。
② 日帰り・短時間の起業体験ワークショップ
週末や放課後などに開催されるワークショップ型の起業体験プログラムもあります。
短時間でも「考える→形にする→発表する」流れを経験でき、初めての起業体験に向いています。
③ 起業体験ボードゲーム・カードゲーム
最近は、家庭や教室で遊びながら起業や経済の考え方に触れられる起業体験ボードゲームも増えています。
ゲーム形式なのでハードルが低く、アントレプレナーシップ教育の入り口としてもおすすめです。
実体験で一気に学ぶ:ビジネスキャンプとスマイルゲーム
ティーンエイジャービジネス協会では、小学生〜中学生を対象に、実際に“ビジネスに挑戦する”起業体験プログラムを提供しています。
単なるお勉強ではなく、「楽しかった!」「大変だったけど達成感がすごい!」と感じられるリアルな成長の場です。
① ビジネスキャンプ — 小学生から挑戦できる本格的な起業体験プログラム
ビジネスキャンプでは、子どもたちがチームを組み、実際に商品やサービスを企画・準備・販売まで行います。
- 疑似通貨を使ったリアルな起業体験 小学生向けプログラム
- 役割分担や話し合いを通じて、チームワーク・リーダーシップ・コミュニケーションが育つ
- 「お金を稼ぐとは?」「お客様に喜んでもらうとは?」を体感しながら学べる
② スマイルゲーム — アントレプレナーシップ教育の入り口に
スマイルゲームは、子どもたちが遊びながら経済・社会の流れを学べる教育ゲームです。
起業体験のボードゲーム的な入り口としても位置づけることができます。
- 「仕事」「サービス」「税」「貢献」などの要素をゲームで体験
- “笑顔(スマイル)”が通貨として使われるルールで、思いやりと協力も育つ
- 初めてのアントレプレナーシップ教育として導入しやすい
まとめ:小学生の起業体験は、“将来の選択肢”を広げる教育
小学生のうちから起業体験をすることは、「社長にする」「起業家にする」ことが目的ではありません。
大切なのは、
- 自分で考える力
- 仲間と協力する力
- お金や社会の仕組みを理解する力
- 失敗から立ち上がる力
といった“生き抜く力”を育てることです。
家庭での関わりと、実際の起業体験プログラムを組み合わせることで、子どもの可能性は大きく広がっていきます。
監修: 一般社団法人ティーンエイジャービジネス協会
代表理事: 山田翔吾
出典: 経済産業省「起業家教育・アントレプレナーシップ教育の推進」/金融庁「金融経済教育」/OECD「Entrepreneurship Education for Young Learners」







