ビジネスキャンプはドイツで始まった「ミニ・ミュンヘン」という取り組みを元に設計されています。1979年にミュンヘン市のNPOがはじめたこの催しは、夏休みの3週間だけ誕生する仮設都市を、子どもだけで運営するという試みです。都市にはお金と仕事が流通し、子どもたちは自由に職を選び、稼ぎ、使い、生活をしていきます。
今ではオーストリア、スイス、イタリア、デンマーク他の40数都市に類似の「遊びの都市」が生まれており、日本においては「子どものまち」という名称のもと各地で開催されています
10代限定のビジネス教育専門機関
キャンプ中は独自の通貨が発行され、一つの経済圏を作り出します。子どもたちは仕事や商売をすることでお金を得て、他の子が提供する食事やサービスを購入したり、次の仕事のために使用したりします。
借入・税金・為替といった概念もあり、社会の仕組みを肌感覚で理解できるようになります。
期間中の住居の確保、食事の準備、片付け、探索…生活に必要なことは全て子どもが自力で行います。子どもが失敗しそうになったり、実際に失敗したとしても大人は一切手助けをしません。
そうして「自分の力で生活できた」と言う事実は大きな経験となり、将来にわたって力となる特別な自信をもたらします。
大人には「子どものやることに口を出さない」というルールがあり、キャンプ中に大人が子どもへ指示を出すことはほとんどありません。
やらされたわけではなく、自分の意思で決めて起こした行動は、たとえ失敗しようとしっかり受け止めることができます。そして「次はもっとうまくやる!」と、粘り強い姿勢が育まれます。
集まる子どもたちは、学年や住む場所が全く違い、言うなれば「白紙」の状態で出会うことになります。
しかし一人ではできない仕事も、力をあわせることで魅力的なビジネスになります。「仕事」という共通の目的を共にした子どもたちは、キャンプの日程が終わっても切れない強い絆を手に入れます。
大人たちはたくさんのお金を持ってキャンプ場を訪れます。そこで子どもたちの商品やサービスを購入して、楽しくのんびり過ごすことが仕事です。
子どもたちは刻一刻と変わる客(大人たち)のニーズをいち早く察知して、より良いビジネスを考え続けます。そのうち自分のやりたいことではなく、相手のしてほしいことが成功への近道だと気づくことでしょう。
ビジネスキャンプはドイツで始まった「ミニ・ミュンヘン」という取り組みを元に設計されています。1979年にミュンヘン市のNPOがはじめたこの催しは、夏休みの3週間だけ誕生する仮設都市を、子どもだけで運営するという試みです。都市にはお金と仕事が流通し、子どもたちは自由に職を選び、稼ぎ、使い、生活をしていきます。
今ではオーストリア、スイス、イタリア、デンマーク他の40数都市に類似の「遊びの都市」が生まれており、日本においては「子どものまち」という名称のもと各地で開催されています
日本版の元祖ミニさくら
千葉県で行われる子どものまち。ミニミュンヘンを日本へ持ち込んだのはここが最初と言われている。
行政と強力に連携とさっこタウン
高知県で行われている、市と密接に連携した大規模なイベント。地元企業とのタイアップも多い。
働くテーマパークキッザニア
現実社会の約3分の2サイズの街並みに、大企業が運営する職場体験を約60も楽しめるテーマパーク。
アメリカの伝統レモネードスタンド
アメリカでは夏にレモネードを売って販売体験をする伝統があります。病気の子供のための基金も生まれました。
本プログラムは、人が熱中する仕組みを解析した「Gamification(ゲーミフィケーション)」という手法で組まれており、常に楽しく取り組める仕掛けが随所に施されています。
子ども達のモチベーションが高い状態を維持することで、さまざまな課題へ主体的かつ前向きに取り組むようになります。そしてその経験は強力な学びとなり、将来にわたって力となる自信を身につけてくれます。
イベント中のルールややるべきことは、全て「クエスト」という形で子どもたちに伝えられます。各クエストを目標を達成するごとにポイントがもらえ、それを使うことにより子どもたちはさまざまな特典を受けられるようになります(=レベルアップ)。
この仕組みにより、大人の介入がなくとも子どもたちはルールを守り、
さまざまなことに意欲的に挑戦できるようになる上
イベントの運営も非常にスムーズになります。
我が家では、子供が幼児の頃から放浪のような形で家族で海外20カ国を回ったり、無人島でサバイバル生活をしたりと、経験を通し自分で考え行動することを大切にしてきました。トルコでは当時年少と小学一年の娘二人だけで自ら路上パフォーマンスをすると言い出し、旅のおかし資金を稼いでいました。その経験が楽しかったようで、帰国後は自宅の前で、似顔絵屋さんやバルーンアート屋さんを子供だけでお店を毎週開くようになりました。その後、小田急電鉄さんやキッザニアの運営会社さんにお声掛けいただき、駅前に出店させていただいたこともありました。そんな中、ビジネスキャンプの募集が目に止まり、小学三年の長女に声を掛けたところ、二つ返事で参加したいとのことで、参加を決意しました。後から聞くと、本人は「無人島キャンプ」というキーワードにも心奪われていたようです 笑
最年少での参加ということで、「ご迷惑をおかけしてしまわないか」「お兄さんお姉さんと仲良くできるだろうか」と不安を持ちながらのスタートでした。しかし、当の子供たちは、保護者が不在の間に年齢関係なく積極的に交流を図っていてとても驚かされました。普段はおとなしい子や友だち関係に悩んでいる子もいらっしゃったとお聞きして二重に驚きました。私の娘は、はじめのチーム分けにも参加せず序盤から独自の道を歩んでいましたが、主催者/保護者の皆さん、子供たちも温かく見守ってくださりました。また、夜中まで遊びやビジネスを行い、朝は日の出と共にテントを飛び出して行き、帰宅する時には「人生で一番楽しかった」と言っていたのがとても印象的でした。
先ほどお話しした自宅前での子供のショップの際には、街の方々の温かい見守りに支えていただいています。子供の自立や成長のためには、周囲の大人たちの見守りが必要不可欠だと私自身常々、感謝と同時に強く感じていました。ビジネスキャンプでは、子供が経済を回すオトナの役割を担います。それを成立させるために自然と保護者たち大人は、見守る行動を取る必要があります。これが本当に難しい!笑。保護者や主催者同士も、「こうしてはどうだろう?」「ここはあえてケンカを仲裁せずに放っておこう」など、自然と小さな話し合いが行われていました。3日間、私自身も子供を見守るためのトレーニングをさせていただけたような感覚でした。そして、最終的には“見守り”を盾に昼間からビールを片手に保護者同士でリラックスする時間を過ごせたことも忘れられない思い出になっています。
子供たちの成長を目の当たりにして、大人ががんばり過ぎず見守ることの大切さに、気付くことができました。
ビジネスキャンプを知ったきっかけは、30代でセミリタイヤをした友人の紹介でした。私が子供の時は、学校でいい成績をおさめ、いい大学に進学し、大企業に就職する事が良しとされていた時代でした。ですが、私がこれから子供達に学んで欲しい事は、2つの事です。
1つは『お金に働いてもらう方法』を学ぶ事。2つ目は『人との繋がりの大切さ』を学ぶ事。この事を具体的に継続していく事が大切だと感じています。このビジネスキャンプならこの2つを学ぶ環境があると思い、参加しました。
うちの子は自分の感情を出すのが苦手な方ですが、実際のビジネスキャンプでは、お客様が求めているものは何か、何をしたら喜んでくれて、対価を払ってくれるか。チームを組んだパートナーとどうやって協力していくか。そういう事を自分達で考えて実行していく機会が多かったので、自然と発言が多くなり、沢山のアイディアが出ました。
人が喜んでくれて、尚且つ対価ももらえる喜びを知ることが出来て、とても生き生きとした表情でした!キャンプの最後の日には、「次回は土地を購入して貸出したいんだけど運営の人に提案してみてもいい?」など積極的な発言もあり、変化を感じました。
子供と一緒に参加することで、その時の子供の表情や、考え方の変化を感じ取る事ができとても良かったです。今までの、『勉強しなさい!』という時代から、何をどうやって具体的に学べばよいか、を一緒に学ぶ機会になりました。このビジネスキャンプで知り合った方々とのご縁が続く事もこれからの楽しみの一つになりました。
どんな場所でも、どんなシチュエーションでも自分で考えてお金を作り出すという事はとても大事だと思っていますが、学校で教えてくれません。そんな中、ビジネスキャンプの広告が目に入り、日本でも参加できるということで、すぐに連絡をいれました。内容も楽しそうですし、知らない子と協力して何かをやるということも息子にとっていい経験になると思い決めました。
アメリカでは早くから、レモネードスタンド、ガレージセールなとで子供がお金を稼ぐということを学んでいるとを聞いたことがあったので、近所でやっていた子供フリーマーケットというのに参加したこともあります。しかしやらされている感があり、うまくいきませんでした。
ビジネスキャンプはそれがなく本人も楽しそうでした。1日目の夜には音響設備と舞台があったので、そこで普段練習しているダンスを生き生きと披露していました。