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ゲーミフィケーション|#2 マリオのキノコはなぜ動く?

今回はゲームのUXについてのお話です。

UXとは、「ユーザエクスペリエンス」つまり利用者体験のことで、サービスや商品を利用する顧客が、利用の過程で体験すること全てを指します。ゲームを使ったシステムを作るときにも、このUXをいかに良くするかで、ユーザが熱中してくれるかが決まります。

特に複雑なゲーム要素を取り入れる場合は、ルール設計が難しくなりがち。実はスマイルゲームの初案では、ルール説明に1時間以上もかかっていました(涙)
皆さんも、ルールや取扱説明(チュートリアル)が複雑で、使わなかったアプリや業務ソフトなどはありませんか?直感的に始められるのが理想なのですが、これがなかなか難しいのです。

それを見事に実現させている国民的ゲームがあります。
あの「スーパーマリオブラザーズ」です。
「操作方法は全て説明なしに練習できる」ように構築されています。

例えば開始直後にすぐ手に入る、「スーパーキノコ」。ブロックを叩くと出てきますが、右に左に動くのでプレイヤーはそれを追いかけなければいけません。
これは、「ゲームを始めたばかりのプレイヤーが、自らの意思でマリオを動かす練習をする」という狙いがあります。

その他にも、こんな場所があります。 片方は落ちても大丈夫なように作られており、もう片方は落ちたらアウトになっています。 これは「まず練習してから本番をやるように」という指示です。 全く説明はなく、それでいてプレイヤー自らの意思で操作方法を確認することができる、まさに理想的なUXと言えます。(ちなみに現在のスマイルゲームは改善を重ね、10分以内でルールを理解いただけるようになりました)

今や、UXの中にゲーミフィケーションが取り入れられることも多い時代です。 しかし、そのゲーム自体のUXが無視されているとしたら本末転倒です。

ゲーム的な要素を取り入れるときは、独りよがりな設計になっていないか、利用者の立場になって考えてみてくださいね。